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2017年4月22日 (土)

月刊ブログ 田舎の地域医療を志す薬剤師(2017.4)(いつの間にか忘れていたもの)

先日、ひょんなことから今後の私のやりたいことを某医師と話す機会がありました。あれやこれやといくつか話していましたが、途中で気付きました。
「分からない!」
事柄としていくつかやりたいことは浮かぶのですが、それぞれが繋がっておらず、まとまりがないような感じで。なにか必死に思いだそうとしていました。せっかくの機会でしたが、結局はうまく話せずに終わってしまいました。
なんでだろう…と、帰宅してから考えました。しばらく考えると、何となくその理由が分かった気がしました。今の私にはビジョンがなかったのです。いやむしろ、ビジョンを忘れてしまったというのが正確なように思います。

おととしまでは正職員の薬剤師は私のみでしたが、去年の春から上司がやってきました。20歳以上歳の離れた上司です。間もなく1年の目標や今後のビジョンについて話をする機会がありました。将来のビジョンも含めながら、1年間の目標を1015個くらい挙げました。そこで言われたことは、「数が多すぎる。絞らないとできない。私が選ぶから、それをやるように。」と。
なかなか衝撃的な出来事でした。よそから来た誰だかよく分からないおっさんに全否定されたような感じでしたから(彼は、決してそういう気持ちではなかったかもしれませんが)

確かに数は多かったかもしれませんが、自分1人しかいなかったのでできていなかったことが沢山ありましたし、今後やっていきたいこともありました。タイミングもあるので、何も全部をするつもりでもなく、その時々でどれをするかは考えていこうと思っていたのですが。
その後も何度か話をする機会がありましたが、結局溝は埋まらず。私は完全にやる気をなくしてしまいました。その目標一つ一つがビジョンに繋がっていたので、いくつか削られたおかげでビジョンが見えなくなってしまいました。そして、今に至ります。

今回はせっかくの機会だったのに、上手く話せずとても悔しかったです。本当に悔しくて。しばらくは、忘れたものを思い出す日々になりそうです。
上司との関係は相変わらず芳しくないですが、そんなのは正直どうでもよくて。私の目標やビジョンの実現が地域の人々や医療・介護関係者のサポートになると信じてやっていきたいなと。まだ明確なビジョンはありませんが、まずは薬剤師の顔が地域に見えるようになることが重要だと考えています。

とまあ色々と書きましたが、転職して3年が過ぎ、特に今年は周りの人に恵まれたこともあり(薬剤師はそうでもないですが…)、ようやく当初目指してきたものに取り掛かれそうな雰囲気になってきました。
今年はしっかりと夢やビジョンをもって過ごしていきたいです。

2017年3月26日 (日)

月刊ブログ 田舎の地域医療を志す薬剤師(2017.3)(春は分かれの季節ですが、、、)

今年も早いもので3月になりました。1年間いろいろありましたね、ほんとに。
そして、例年ですが3月は多くの別れがあります。何故か今年は例年に比べて思うところがあります。
病院に転職してきて3年が経過しました。最初は右も左も分からなかったのですが、徐々に自分のすべきことが分かるようになり、他職種との連携もできるようになりました。他職種の方とは毎日顔を合わすわけではないので、信頼関係も徐々にできてきたという感じですね。特に、小さな病院なので、みんなと接点がありますし。
そうやって信頼関係ができていた矢先の異動・退職が、今回は多い気がします。
院内の他職種のみならず、取引先も同じです。卸の担当者やMRの異動も多いですね。彼らとは頻繁に情報交換しますし、有用な情報を頂けることもしばしばです。正直、人によって差が激しいのですが、かなり信頼している方も中にはいます。そういった方の異動は堪えます。その逆の人も多くいるのですが。
何か、少しずつ築いていったものが一気にして崩れるような気がして、もやもやしています。薬局時代は1,2年で異動を繰り返していたので、まだこういったことを感じる前に異動していたのかもしれません。主応需先や患者さんには申し訳ないなと思っていましたけど。
もちろん新しい‘風’が入ってくることや、外で学んでまた帰ってくることも大切だとは思いますが、この少しずつ積み重なった信頼関係というのは、何にも代えがたい大切なものなのではないかと思います。同じ人と続けて仕事をすることの大切さを学んだ気がします。
まあその分出会いがありますから、それも楽しみではありますが。ただ、信頼関係を一から築くのがまた大変なんですよね。

2017年2月21日 (火)

月刊ブログ 田舎の地域医療を志す薬剤師(2017.2)(メーカー主催のwebセミナー)

製薬メーカー主催による各地でのいわゆる講演会が開催されにくくなっている一方で、
製薬メーカー主催によるwebセミナーが盛んになってきています。
最近ではたくさんのメーカーが力を入れてきていて、
メーカーによって開催頻度は様々ですが、ほぼ毎日どこかのメーカーが開催しているような印象です。

私はかなり多く視聴していると思います。
web
セミナーには様々な意見がありますが、個人的にはメリットが大きいと思います。
デメリットといえばメーカーのバイアスくらいですかね。
まあでもそれは、講演会でも同じことで。
それに、webセミナーのそういったバイアスも以前はひどいものが多かった印象ですが、
最近は減ってきているように思います。
こういったのをたくさん見てきたせいか、その判別もできるようになってきました。
メーカーの主催なので、ある程度は致し方ないでしょう。

メリットは沢山あると思います。
・ネット環境があればどこでも視聴できること。
講演会の会場に行かなくてもいいというのはかなり便利ですね。
以前はパソコンでしか視聴できないものも多かったですが、
最近はタブレットやスマホで視聴できるメーカーも増えてきています。
・時間に融通がきく。
夕方から夜にかけての配信が多いですが、
同じ内容を2回配信したり、朝や昼に配信したり、
タイムシフトといって配信時間に遅れても最初から視聴出来る機能を備えているメーカーもありますし
(
それに、このタイムシフトは聴き漏らした時やメモができなかった時にもう一度戻れるので便利です。)
配信後数日は録画で配信されることもあります。
講演会だったら、仕事の都合や開始時間が早かったりで遅れることもありますしね。
メモという点でいえば、画面コピーにてスライドを保存することができるのもメリットですね。
(
いや、ホントはやってはいけないはずです。。。)
あとから見返すこともできますし、便利なのは文献の情報(ジャーナル名、著者、URLPMID)を間違えずに保管できることです。
・著名な先生の講演を拝聴できる。
著名な先生が各地の講演会に来ることはなかなか難しいですが、
web
セミナーであればそれをお聞きすることが可能ですし、
そういったエキスパートの先生は、お話も上手なことが多く、聞きやすいことが多いです。
・途中退席ができる。
これは隠れたメリットかと思いますが、講演会には当たりはずれがありますし、
来なければ良かったと思いながら帰りにくくて最後まで退席できない、ということがあると思います。
その分webセミナーはいつでも視聴を止めることができますし、
拝聴する姿勢が悪くても失礼にはなりませんので、気楽に参加できます。

色々書いてきましたが、田舎に住む私にとってはメリットの方が圧倒的に大きいです。
私の勤務地から当地区の講演会の会場までは常に30分はかかりますし、
開催頻度は1か月に1回程度と、非常に少ないです。
県での講演会は週に何度か開かれているようですが、そこに行くには1時間半くらいかかります。
そういった意味では、会場まで行かなくていいのはかなりのメリットですし、
頻度も多いので助かっています。
また当院は専門医がほとんどおらず、様々な分野の最新の情報を収集することが難しいのですが、
web
セミナーでは様々な分野のエキスパートの先生が話されることが多いので、
色んな分野の情報を集めるのにも適していると思います。

最近では、単なる講演会のような内容の配信だけでなく、様々な内容が配信されていますので、その一部を紹介します。
Live Symposium for Pharmacist(第一三共)
http://dstv.dsc-caster.info/websemi/all/170228/?utm_source=ml&utm_medium=banner&utm_campaign=seminar&ktr_sid=d0a199f215d544004b44ed8ee7c36f81&ktr_rpt=1
活躍されている病院薬剤師、薬局薬剤師、それぞれの立場からのお話のようです。

・第1回かかりつけ薬剤師インターネットシンポジウム(ファイザー)
http://pfizerpro.jp/cs/sv/pfizerpro/eventmst_D/eventmst/1259799954383
こちらでは、研修認定薬剤師の自己研修受講単位の申請もできるようですね。(1単位に4時間の視聴が必要なようですが…)

・若手医師セミナー(ファイザー)
http://pfizerpro.jp/cs/sv/pfizerpro/eventmst_D/eventmst/1259799722852
こちらは有名すぎますが。今年度は終了しましたので、また来年ですね。

こういった製品とは全く関係ないものを配信していただけるのは大変ありがたいです。是非ともたくさんの方に視聴してほしいものです。

田舎に住んでいる私としては、学習の方法や情報収集についてはかなり工夫しているつもりです。
また今後、様々なものを紹介できればと考えております。

2016年12月31日 (土)

月刊ブログ 田舎の地域医療を志す薬剤師(2016.12)(2016年を振り返って)

2016年は、自分自身で薬剤師としての成長を感じ取れた1年だったように思います。
1番大きかったのは、検索言語として英語が定着したことです。
これは本当に大きかったです。
数年前から少しずつ行ってはいましたが、慣れずに、あまり定着していませんでした。
今年、とある臨床疑問について調べるために色んな単語で検索し、
たくさんの英語の文献を読んだことで、かなり身近になった気がします。
同じような背景のものをまとめて読んだことで、その事象の真実味が増したり、
逆に分からなくなったりすることがありましたが、
こういったことが文献を読んでいく意味の1つなのかなと感じました。
そしてそれを通して考えたことをまとめて、処方提案をして、それが実際に適応される。
この過程を経験できたことが良かったように思います。

臨床疑問について調べ、分かったこと・考えたことを処方提案等し患者さんへ適応し、
それをフォローしていく。
こうやって成長していくのかな、と。
まだまだ検索・解釈の能力は低いですが、
繰り返すことで少しずつ成長していければと考えております。

今年は何度か発表させていただく機会があり、そこでの成長も大きかったように思います。
準備は大変でしたが、その途中で学ぶことは多かったですし、
何よりも発表することで様々な意見をお聞きすることができ、大変勉強になりました。
来年は未定ではありますが、また機会を見つけて発表をしていきたいと思います。

また、薬剤師って重要だなと思う機会が多かったようにも思います。
処方提案にしろ、監査にしろ、他職種からのご用聞きにしろ。
医師や看護師と話していて、「えっ、そんなことも知らなかったの?」と思ったことも何度かありました。
今後の情報発信の重要性を感じました。

これは毎年毎年ですが、今年もツイッタランドの皆様には大変お世話になりました。
日々のやり取りはもちろんですが、今年は「JJCLIPワークショップ」、「医療薬学会(特に、TKGオフ会)」、「居酒屋抄読会」等のリアルの場で
様々な方とご一緒することができ、大変ありがたかったです。

その一方で、ブログが全然書けなかったですね。
来年は、もう少し書いていきたいな、と。

てことで、来年の目標は『アウトプット&結果』にしたいと思います。
そのままではありますが、様々な形でアウトプットする機会を増やし、それを含め何かしらの結果につなげることにこだわっていきたいと思います。

来年特に力を入れていきたい分野は、「糖尿病」「緩和」「栄養」です。
どの分野も、最近当院での必要性が高まってきている気がしています。
この3つの分野を中心に学習していきたいと思います。

最後に…
明日から新しいブログが始まります。
こちらもどうぞよろしくお願いいたします。

2016年10月 8日 (土)

リンコ的読書日記(2016.9)

7月、8月は試験があったおかげでほとんど本が読めませんでした。
先日連絡があり、合格していたようでホッとしております。

その反動もあって9月はたくさん読めましたので、また5冊の感想を。
今回から5点満点で★をつけていきます。

1.4ステップ 臨床力UPエクササイズ4TDM領域 ★★★★★


学会発表の準備のために、動態とTDMの基本的なことを整理したくて購入。
添付文書がちゃんと読める薬物動態学 」と合わせて読みましたが、本書の方が個人的には良かったです。
基礎的なことを整理するには十分でしたし、より臨床での実践的だったのではないかと思います。
最後のほうの総合問題も良かったです。十分に臨床で使えるのではないかと。
お薦めです!

2.リサーチ・クエスチョンの作り方 第3版 (臨床家のための臨床研究デザイン塾テキスト)★★★★★

医療薬学会で福原先生のご講演を聴講したことをきっかけに購入。
臨床研究をデザインする上での重要なことが、基礎的なところから書かれており、この分野についてあまり知らなかった私にとっては大変勉強になりましたし、臨床研究を少しでもやっていきたいと思いました。
臨床研究を行う時のポイントが分かることで、論文を読む際のポイントも理解できたように思います。

3.友だちの数で寿命はきまる 人との「つながり」が最高の健康法 ★★★★★

石川先生のご講演を聴講したことがきっかけで購入。
いやー、面白かったです。
この分野のことは少しくらい理解しているつもりでしたが、
見たことのないデータが沢山出てきてビックリしました。
もう少し引用文献がはっきりと書いてあるとよかったのですが。
「つながり」が大切ということをしみじみと感じました。

4.弱いつながり 検索ワードを探す旅 (幻冬舎文庫) ★★★★☆

あるお方から紹介されて購入。
平易な言葉で書かれていたので、こういった分野の書籍はほとんど読まない私でも概ね理解できました。
何度か読み直したい書籍です。
まとめ方が難しいですが、検索ワードによって見えてくる世界が変わること、その検索ワードを見つけるには旅が有効であること、その旅での偶然の出会いは弱いつながりであるかもしれないけど、それは後々強いつながりになる可能性があるということ、かな。
検索ワードを広げる必要性は日々感じておりますので、旅に出てみようかな。

5.僕は君たちに武器を配りたい エッセンシャル版 (講談社文庫) ★★★★☆

瀧本さんの本は「戦略が全て」に続き2冊目。
読みやすいですし、瀧本さんの著書は結構好きです。
最近は少し自分に甘いな、と思いながら。
英語の勉強、投資の勉強はしっかりといていかないといけませんね。
そして、自分というブランドをどう作っていくか。周りの仕事がうまくいってそうな人は確かにうまく作っているような気がします。私もどうすればいいか、考えてみます。

月刊ブログ 田舎の地域医療を志す薬剤師(2016.10)(フレイルを始めとした新しい言葉から考えたこと)

久しぶりになってしまいました。
私の住む町では、月に1回医療介護関係者やその周辺の方々が集まって「健康カフェ」を開催しております。
その8月のテーマが「フレイル」でした。
分かっているような分かっていないような
似たような概念で「ロコモティブシンドローム」、「廃用症候群」、「サルコペニア」もあります。
どれも最近よく聞く言葉ですが、違いがよく分からなかったので、調べてみました。

ロコモティブシンドローム(運動器症候群)2009年に日本整形外科学会が提唱。 運動器の障害による移動機能の低下した状態。筋肉、骨、関節、軟骨、椎間板といった運動器のいずれか、あるいは複数に障害が起こり、「立つ」「歩く」といった機能が低下している状態をいい1)例えば「階段を上るのに手すりが必要である、15分くらい続けて歩けない、片足立ちで靴下がはけない、横断歩道を青信号で渡りきれない、家のなかでつまずいたり滑ったりする」場合などが含まれる。2)

廃用症候群:身体の不活動によって引き起こされる二次的な障害の総称・廃用によっておこる様々な症状をまとめたもの。どの疾患があるから、何日寝たきりだったから廃用症候群に該当する、というような具体的な指標はありません。3)

サルコペニア:1989 年、Irwin Rosenbergによって、年齢と関連する筋肉量の低下を「サルコペニア」(ギリシャ語で筋肉を意味する 「sarx」と喪失を意味する「penia」)と提案された。それ以来,サルコペニアは加齢に伴って生じる骨格筋量と骨格筋力の低下として定義されてきた。サルコペニアには複数の要因があり,例えば,生涯にわたる老化の過程,幼少期における発育・発達の影響,不適切な食習慣,寝たきりや不活発な生活スタイル,慢性疾患や特定の薬物療法などが 挙げられる。また,サルコペニアは身体的な障害と健康障害の状態につながる.つまり,運動障害,転倒・骨折の危険性の増大,日常生活の活動能力(ADL)の低下,身体障害,自立性の喪失,および死亡する危険性の増大などである。4)

フレイル: 高齢期に生理的予備能が低下することでストレスに対する脆弱性が亢進し、生活機能障害、要介護状態、死亡などの転帰に陥りやすい状態で、筋力の低下により動作の俊敏性が失われて転倒しやすくなるような身体的問題のみならず、認知機能障害やうつなどの精神・心理的問題、独居や経済的困 窮などの社会的問題を含む概念である。しかしながら、この概念は多くの医療・ 介護専門職によりほとんど認識されておらず、介護予防の大きな障壁であるとともに、臨床 現場での適切な対応を欠く現状となっている。平成265月日本老年医学会が提唱 5)

ざっと書いてみましたが、結局よく分かりません。。。(廃用症候群は他とは少し異なっているように思いますが。)
別々の学会や人が提唱しており、定義が明確でないので仕方ないのかもしれませんが。重複している概念もありそうですし。
これを調べている段階で、運動器不安定症とか老年症候群とかも出てきましたし、素人にはこれらの言葉の乱立は理解に苦しむところではあります。

こういう言葉は、ある特定の集団をまとめてグループにしたい時やその患者さんのおおまかな状態を知るのには良いと思います。しかし、その中でもそれぞれの人によって少しずつ状態は違うわけですので、言葉に捕らわれすぎないようにしないといけません。

これは何かに似ていると思ったら、うちの業界の「ポリファーマシー」ですね。

いつからかどこからか「ポリファーマシー」がやってきました。
明確な定義はなく、「5剤以上の併用」や「他剤併用」や「不適切処方」のように理解されています。
そしてポリファーマシーへの介入方法が議論されるようになり、「薬剤総合評価調整加算」なるものができました。
先日の医療薬学会でも「ポリファーマシー」関連の発表が盛り上がっていました。

でもなんか違う気がします。
いつの間にか「ポリファーマシー」という言葉に捕らわれ過ぎていたのかもしれません。
概念よりも大切なことがあるはずです。

Pharmacist Magazine
特集コラム「薬学関連用語についての考察」で、アップル薬局の山本雄一郎先生は以下のように書かれています。

最近ではポリファーマシーという概念が登場し、コンプライアンスやアドヒアランスといった言葉によって思考停止状態に陥ることが少なくなってきたのかもしれません。では、ポリファーマシーという概念を中心に据えて、ただ薬の数を減らせばいいのでしょうか。これもそうではありません。薬の数を減らせば、その患者は幸せになるのでしょうか。それでは、集学的治療といった概念ではどうでしょうか。もうわけがわからなくなってきました。それは言葉だけで考えているからです。そういった概念に振り回されて、患者を診ていないからです。

新しい概念を学ぶことはいいことです。しかし、使いこなせないのならいっそ使わないのもひとつの手です。そして、注目してほしいことがあります。それは、概念そのものよりもその背景、そういった概念が求められるようになった背景です。そこにこそ薬剤師に求められていることが見え隠れしているからです。


また、青島周一先生はご自身のブログ「思想的、疫学的、医療について ポリファーマシー問題問題が問題なのかもしれない。」」にて、このように書かれています。

問題なのはポリファーマシーを問題化してしまったところにあるのではないか。僕たちの仕事は多分こういうことではなくて、患者個別により妥当な薬物治療を模索することだけではないか。ポリファーマシーが問題なのではなく、その問題が問題なのではないか。問題の複雑性を解体していくことこそが、この問題の唯一の解決策なのかもしれない。複雑性をどう解体するか、そのプロセスのなかに大切なことがあるように思う。


今後も時代の変化に伴い、新しい概念や言葉は出てくると思います。ただその時、それに捕らわれ過ぎず、本当に大切なことを忘れないようにしていかないといけないのではないかと思います。

最後に、真田丸の真田昌幸の名言より。


A0119856_1859729_3

(http://dobashin.exblog.jp/23265991/より拝借しました。)

 

 

 

1)ロコモチャレンジ!日本整形外科学会公認ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト https://locomo-joa.jp/
2)日本整形外科学会 https://www.joa.or.jp/jp/index.html (「運動器不安定症」ついても書いてあります。あちらは保険収載がある病名ですね。)
3)WELQ ココロとカラダの教科書「体の機能が低下していく廃用症候群を予防しよう!原因となる病気や症状からリハビリ方法まで」https://welq.jp/12915 (廃用症候群のことが丁寧にまとめてありました。)
4) サルコペニア:定義と診断に関する欧州関連学会のコンセンサスの監訳とQ&Ahttps://www.jpn-geriat-soc.or.jp/info/topics/pdf/sarcopenia_EWGSOP_jpn-j-geriat2012.pdf
5)フレイルに関する日本老年医学会からのステートメントhttp://www.jpn-geriat-soc.or.jp/info/topics/pdf/20140513_01_01.pdf

2016年7月24日 (日)

月刊ブログ 田舎の地域医療を志す薬剤師(2016.7)(病院と薬局のハザマで)

先日、第9回日本在宅薬学会(http://congress.jahcp.org/)に参加してまいりました。
ホームページの写真にばっちり写っています()

今回の学会で一番印象に残ったのが、
2日目のシンポジウム6「病院薬剤師からみた薬薬連携~薬薬連携の展開について在宅薬剤師と共に考える~」でした。

実は最近、来年あたりに病院を辞めて薬局に転職しようかな、と考えておりました。
本学会の1日目を終わった時点では、その気持ちはより強くなっていたのですが、
2
日目のこのシンポジウムを聴講し、気持ちが正反対に変わりました。

シンポジウムでの各演者の発表を聞きながら、当地区の薬薬連携と在宅への薬剤師の関与について考えていました。
現状は全くといっていいほどできていません。これは病院側に大きな原因があると思います。
薬剤師の人数が少なく、また人数が安定しないためになかなかそこまで手が伸びませんでした。
ただ去年までは薬剤師が1人でしたが、幸い今年から2人態勢になりましたので、
少しは取り組んでいけそうな状態になっております。今もろもろの準備中です。

当地区は病院が一つと薬局が二つ、そのほかに診療所がチラホラあります。
高齢化率は30%を超えており、地域包括ケアに対する取り組みが進みつつあります。
そんな中、薬剤師は取り残されている状況です。

こんな状況で、自分が出て行ったらどうなるのか?
もう一人の薬剤師である上司は、こういった辺りに疎いので、さらに進まなくなってしまいそうな気がします。
外から強引に動かすこともできるかとは思いますが、やはり中心は病院ですし、
退院時等に病院から情報提供をしてもらわなければなりません。
また、病院の中で活動することで他職種からの認識も深まるのではないかと考えています。

というわけで、当地区の連携を進めていくには、私が残って進めていくのが得策なのかなと思いました。
でも、これがクリアされればやっぱり薬局に行きたいですね。
10年くらい任せられる薬剤師が病院に入ってこれば
当分の間は難しいかな

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2016年7月23日 (土)

月刊ブログ 田舎の地域医療を志す薬剤師(2016.6)(元同僚医師から教えてもらったこと)

遅くなりましたが、第7回プライマリケア連合学会学術大会(in浅草)に参加して参りました。
正直今回の学会はあまり期待しておらず
ワークショップに参加できれば良かったのですが、早くに埋まってしまい参加できませんでしたし、
シンポジウムはあまり面白そうなものがなく

なんとなくポスター発表のセッションに行き、知り合いのものを中心に見ていました。
で、なんとなく見始めた元同僚医師の発表にハッとさせられました。

簡単に内容をまとめると、
1年以上生活習慣病の治療をしていた患者。良好な関係が築けていないことも原因となり、治療効果が得られていなかった。
しかし傾聴を行うと、こちらの思いに反して治療への意識が見られた。
そしてその後、治療へ意欲的に取り組み、治療成果が得られるようになってきた。
誰に相談すればいいか分からなかった、というのも原因の一つだった。」
というものでした。

こういった症例はよくありがちな症例かと思います。
基本的ですが、すごく大切なことですよね。
忘れていた何かを思い出させてくれた感じで、なんか心に響きました。

別の栄養指導のセッションでもそれに似た話が出ていました。
「指導を受け入れる体制が出来ていないと、一般的なこととして受け取ってしまう。
自分の食事のこと聞いてくれてないのに呪文みたいなこと言ってるイクラを食べるな、衣を剥げと言われても
自分の生活に合うことを言ってほしい」と。

毎回限られた時間ですのでなかなか難しいことですが、
こういったことは常に意識してやっていかなければいけませんね。

P.S.
 今回の個人的なメインイベントはJJCLIPリアルワークショップでした。
夜のワークショップも含めて大変勉強になりましたし、刺激を受けました。
みなさんに負けないように頑張らねば!

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リンコ的読書日記(2016.6)

さて、今月も5冊紹介していきます。

1.続・エビデンスで解決! 緩和医療ケースファイル


緩和医療で悩みが色々あった時、twitter上で良さそうな評判が流れていたため購入。
症例→クエスチョン→論文を用いて解説していく、という流れがすごく分かりやすかったですし、個人的にはすごく合っていました。実際悩んでいた症例のヒントもいただけました。今後は自信を持って提案していけそうです。
この分野の経験が少ないので、また助けを借りる日が何度も訪れるような気がしています。

2.感染症プラチナマニュアル2016


2015年度版に引き続き購入。
相変わらずの分かりやすさとサバサバ感が素晴らしいです。
簡潔にまとまっているのがいいですね。本当に使いやすいです♪

医師向けの本書ですが、薬剤師である私にも大変ためになる内容でした。
介護や福祉に関わるに当たって必要なことが大変わかりやすく書かれていました。特に各職種の立場からの意見や仕事の紹介が大変勉強になり良かったと思います。その他書類や連携についても分かりやすかったです。
医師だけでなく、介護や福祉に関わろうとしている方の入門書として大変有用だと思います。

4.戦略がすべて (新潮新書)


瀧本さんが話題になってましたので、読んでみました。
政治のページは個人的に不要でしたが、それはさておき…
戦略の仕組みはしっかりと理解しておかないといけないと感じました。今の自分にどれが必要なのか考えながら読んでました。
P35 自分はどのようなブランド…
P91   若い世代の人たちは…
P120 同じような人から…
この辺が一番残っています。いろんなことを妄想しながら読んでたら、面白そうなことをいくつか思いついたのでよかったです。

5.「0から1」の発想術

文章が自信満々で、たまにそこが鼻につきましたが…
説得力があり、大変勉強になりました。
国>地域>個人の時代から、個人>地域>国の時代に変化してきていること、すなわち自分というブランドを作らないといけないことが一番感じたことです。
柔軟に考えて、発想力を高めていきたいです。

先月は少し読書のペースが落ちてしまいました。来月某試験があるので、しばらくはペースが落ちそうですが、できるだけ読書の時間を確保していきたいと思っています。

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2016年6月 4日 (土)

リンコ的読書日記(2016.5)

4月から職場に人ば増えたおかげで業務が落ち着き、自分の時間が増えました。
それ故に、昨年は中々できなかった読書の時間をたくさん確保できるようになりました。
せっかくなので、読んだ本のうち良かったもの5冊を毎月紹介していこうと思います。
読む本は職業柄、薬・その他医療関係の本が多いですが、その他経済関連、啓発関連の本も好きで読んでいます。

早速ですが、紹介していきたいと思います。

1.どうする? 超高齢患者・低リスク患者の抗凝固療法(山下武志著)

この領域、いつも悩むんですよね。そして結局答えはいつも分からないわけで。
そこでヒントを頂きたく本著を読みました。
興味があった分野の本だったこともあり、あっという間に読めました。
特に、「入口戦略」、「出口戦略」については大変勉強になりましたし、山下先生が悩みながら治療をされていることがうかがえました。
本書で初めて知った知見もありましたし、自分なりに精査し、今後の業務で活かしていきたいです。
同時期に発売された山下先生の著書の心不全診療について本気出して考えてみた も読んでみたのですが、私のとっては少し難しかったです。様々な角度から心不全について述べられているところが勉強になりました。

2.ねころんで読めるてんかん診療: 発作ゼロ・副作用ゼロ・不安ゼロ!(中里 信和著)


かの有名な「ねころんで読める」シリーズのてんかん診療版です。
よくよく考えてみると、てんかんについてはしっかりと勉強したことがなく、一度基本的なことを整理したく読んでみました。
書籍名から推測できるように、大変分かりやすく記載してありました。
医師向けだとは思いますが、薬剤師で知識のあまりない私でも十分に理解できました。
病態や治療法がつらつら書いてあるのではなく、まず患者さんを第一に考えどのように対応していけばよいかということに多くページが割かれていたことが驚きでしたし、一番勉強になった部分でした。
薬剤師としては、薬についての記載が、特定の数種類しかなかったのが残念でした。

3.薬剤師のための医学論文活用ガイド〜エビデンスを探して読んで行動するために必要なこと〜


文献の読み方、考え方を学び、整理したく読んでみました。
薬剤師が論文を読む必要がある理由や論文の読み方の基本的なこと、そしてそれをどう活かしていくか等非常に分かりやすく書いてあり、大変勉強になりました。
著者の熱意もよく伝わってきました。
たくさんの薬剤師に読んでもらいたいですし、できれば彼らが月に1回配信している薬剤師のジャーナルクラブ(通称JJCLIP)を視聴してほしなと思います。
私は毎月欠かさず視聴しておりまして、毎回勉強させていただいております。

4.世界史を変えた薬 (佐藤健太郎著)


薬の歴史についてはあまり学んだことがなかったので、読んでみました。
普段何気なく調剤している薬には、それぞれに開発者の思いがあると思います。
また、そこには悩んでいる患者さんがいます。
本書では、限られた薬剤についてですが、そういったことが丁寧に記載されてありました。
それぞれの薬剤の歴史や開発の経緯を知ることで、より愛着を持ったというか有難味が沸いたというか、そんな気分になりました。

5.社会を変えたい人のためのソーシャルビジネス入門 (駒崎 弘樹著)


ソーシャルビジネスには前々から興味があり、久しぶりに学んでみたく購入しました。
ソーシャルビジネスと言えど、他のビジネスと同じでしっかりと後先を考えて事業を立ち上げていかないといけないと感じました。
ちょっと甘く考えていました。
その中での戦略は種々あるようで、非常に勉強になりましたし、もっと詳しく知りたいと思いました。
ソーシャルビジネスの認知度は上昇してきているようで、期待もあるようで、今後ますます注目される分野なのかなと感じました。

以上が今月の5冊です。
ゴールデンウィークもあり、10冊以上読んだのですが、今月は外れが多かった気がします。
近くに大きな書店がないので、amazonに頼ってしまうのですが、一度目を通してから購入した方がいいかな、と反省しました。
ではまた来月に。

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